煩悩から解放される方法を理解すること
解放はどこにあるのか?煩悩が変わる瞬間こそが解放である。誰が解放を求めているのか?それはすべての生きとし生けるものが解放を求めている。では、その生きとし生けるものとは誰なのか?
生きとし生けるものとは、あなたの内心に存在する五毒煩悩である。もし私たちが自分の心の動きを観察しなければ、五毒煩悩から生じた妄念は自分自身や他者を傷つけることになる。悪い思いを大悲心や智慧に変えられなければ、それはまるで毒薬を飲み込んで適切な治療を受けないことと同じくらい恐ろしい。すべての心の動きは今世の因であり、未来の果となることを理解しなければならない。だからこそ、私たちは常に自分の心の動きを観察し、すべての悪い動機を菩提心や慈悲心、大円満な境地へと変えていく必要がある。そして善なる心の動きを日々増やしていかなければならない。
輪廻苦痛の根源は、これら五毒煩悩から生じた妄念である。どんな状況に遭遇しても、自分が喜びや楽しみを感じたり、苦痛を味わったりする時でも、もしあなたが煩悩を変える方法を理解していて、その瞬間に内なる煩悩を変えることができれば、あなたの修行はほぼ成功したと言えるだろう。それならば、聞いて学ぶ必要もなく、多くの年数学ぶ必要もない。ただそのまま修行を続ければ、あなたの悟りや解放は自然に訪れる。しかしもしあなたが煩悩を変える方法を知らないのであれば、何年閉じ込められて修行しても、それは少し座禅した功徳や法話や経文を読む功徳しか得られず、この生または中陰で悟りたいと思っても非常に困難だ。
私たちが座禅する目的は何か?それは自分自身の心を調伏するためであり、お経も同様、この目的によって山を巡ることも行われる。聞いて考えることもこの目的によって行われるのである。もし悪い思いが芽生えた瞬間、それをその場で変えたり消滅させたりできれば、あなたの輪廻苦痛は自然に止むだろう。そして仏への信頼、自身への信頼、生きとし生けるものへの大悲心も自然に湧き上がってくる。しかしこれらの方法がわからなければ、仏法や師匠三宝への真実な信頼は芽生えないだろう。だからこそ常に自分自身の心の動きを観察し調整する必要がある。聞いて考えることであれ実修であれ、自分がどんな法門を修めているかに関わらず、とにかく煩悩妄念が初めて芽生えた時には、それを変えて消滅させる方法について考えなければならない。その後、変化させ消滅させる方法について知ったならば、それらの方法について引き続き修行し熟知していかなければならない。そして絶えず心地に努力して取り組むことでのみ輪廻苦痛から脱出できる希望が持てるのである。もし実際には修行せずただ聞くだけ見ただけでは、多く聞いて広く学んでも、それはラマ・リンポチェがおっしゃったように「無駄」である。我々修法する目的とは何なのか?それは煩悩から解放され、その結果として輪廻から解放されることであり、この煩悩から解放されるための秘訣法則は非常に重要で特別重要なのである。もし煩悩から解放される方法がわからなければ、それは我々まだ仏門には入っていないということである。それをご理解いただきたい。それゆえ皆さん、自身の修法について問題点がないかよく観察してください。
【慈成加参仁波切智悲法語】仏菩薩とは虚空から来たものではなく、人間として凡夫的な心情から転換された結果として現れるのであり、それは慈悲と智慧によって成り立つのである。智慧が広大になり心清浄になるほど、煩悩も少なくなる。そしてあなた自身も解放へ向かう確信が強まっていくだろう。